予防歯科
生涯、口腔健康を保つために
STAY HEALTHY
生涯にわたって健康な口腔環境を保つためには、小さいころからの予防ケアが欠かせません。
現時点の年齢に+10歳した自分の口腔内を想像してみてください。多くの方にとって、見た目や機能が今よりも衰えていることが考えられます。しかし、日々のセルフケアに加え、定期的な歯科検診とプロによるケアを習慣化することで、こうしたリスクを大きく減らし、健康な歯を守ることができます。
小さなころからの取り組みが、未来の大きな健康に結びつき、いつまでも自分の歯で食事や会話を楽しむための大きな力となるのです。
8020運動
8020運動とは、「80歳になっても20本以上の自分の歯を保とう」という目標を掲げた日本の健康推進活動です。
この運動は、1989年に日本歯科医師会と厚生労働省が提唱し、広く普及してきました。80歳までに20本以上の歯が残っていれば、しっかりと噛んで食べることができ、健康的な食生活や生活の質が保てるとされています。
20本以上の歯があるとほとんどの食べ物を噛むことができ、栄養摂取がスムーズになるほか、全身の健康にも良い影響を与えます。また、歯の健康を維持することは、認知症や転倒リスクの低減にもつながるとされ、口腔ケアの重要性が高まっています。
80才時の残存歯数の違い
- ・スウェーデン : 公衆衛生学的レビュー 2018年
- ・アメリカ : 米国疾病対策センター調査 2011~2016年
- ・日本 : 厚生労働省 歯科疾患実態調査 2016年
「痛くなってから」ではなく「痛くなる前に」
多くの人は、歯が痛み出してから歯医者に行きますが、実際には「痛くなる前に」ケアを行うことが、長期的な口腔健康の鍵です。
予防歯科の意識が高い国としてよく挙げられるのが、スウェーデンです。スウェーデンでは定期検診の受診率が非常に高く、多くの人が若いうちから予防ケアを習慣にしています。その結果、高齢になっても多くの歯が残っている人が多く、80歳で平均20本近い歯を保つことができていると言われています。
一方、日本では、予防意識が徐々に高まってきているものの、痛みを感じてから歯科医院に行く「治療重視」の考え方がまだ根強い傾向にあります。そのため、日本の高齢者の残存歯数は、スウェーデンなどの予防先進国と比較すると少ないのが現状です。
また、定期検診の受診率もスウェーデンに比べて低く、結果的に虫歯や歯周病が進行してから治療を受けるケースが多いとされています。
予防の取り組み
ATTEMPT
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歯医者で行うケア
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クリーニング
フッ素塗布は、歯を強化し、むし歯の予防に効果的な治療法です。
フッ素が歯の表面に浸透し、歯を硬くし、むし歯菌の活動を抑える効果があります。定期的にフッ素塗布を受けることで、特に永久歯が生え始めた子どもたちにむし歯予防が期待できます。
2~6ヵ月に一度は定期検診の際に塗ってもらうようにしましょう。
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PMTC
PMTCは、専用の機器と研磨剤を使って歯の表面をプロフェッショナルにクリーニングする方法です。歯の表面のバイオフィルムやプラークを取り除き、再び汚れが付きにくい状態に仕上げます。虫歯や歯周病の予防効果が高く、歯のツルツルとした爽快な仕上がりを感じられるため、定期的に行うことが推奨されます。
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ブラッシング指導
ブラッシング指導では、歯科医や歯科衛生士が正しい歯磨きの仕方を丁寧に教えます。お口の中の状態に合わせた磨き方や、使うべきブラシの種類、フロスの使い方など、個々のニーズに応じたアドバイスを受けることができます。正しいブラッシング技術を習得することで、自宅でのケアの効果がぐんと高まります。
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フッ素塗布
フッ素塗布は、歯の表面に高濃度のフッ素を塗ることで、虫歯の予防効果を高める方法です。フッ素が歯のエナメル質に浸透し、酸に対する抵抗力を強化します。特に虫歯のリスクが高い子どもや大人にもおすすめのケアです。歯医者でのフッ素塗布は、家庭用歯磨き剤に比べて高い効果が得られます。
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ご自宅で行うケア
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フッ素入り歯磨き剤
フッ素は、歯のエナメル質を強化し、虫歯の原因となる酸への耐性を高める効果があります。フッ素入り歯磨き剤を毎日のケアに取り入れることで、歯の再石灰化を助け、虫歯予防の効果が期待できます。特に就寝前の使用がおすすめです。
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フロスや歯間ブラシ
一般的に、歯ブラシだけでの歯磨きでは60%程度の汚れしか落ちないと言われています。
そんな歯と歯の間の落としきれない汚れは、虫歯や歯周病の原因となります。フロスや歯間ブラシを使うことで、細かい隙間の汚れを効果的に除去できます。歯ブラシと併用することで、口腔内をより清潔に保つことができます。
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マウスウォッシュ
マウスウォッシュは、歯磨き後の口腔内をリフレッシュさせ、細菌の増殖を抑える効果があります。歯ブラシでは届かない部分にもアプローチでき、虫歯や歯周病の予防を補完します。フッ素が含まれているタイプを選ぶと、さらに予防効果が高まります。
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歯磨きの習慣化
歯磨きは毎日の生活の中で欠かせない習慣です。
朝と夜の歯磨きを基本に、食後やおやつ後の軽い歯磨きが理想的です。
乳歯が生え始めたら、ガーゼや赤ちゃん用の歯ブラシで優しく磨き、徐々に正しい歯磨き方法を教えていきましょう。歯磨きの習慣化により、むし歯や歯周病を予防できます。
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まずは今、この瞬間から
少しずつ意識を変えてみませんか?
CHANGE CONSCIOUSNESS
美容院や理髪店に通うように、歯の健康も定期的に見直すことが大切です。
無理なくできるケアを少しずつ取り入れながら、歯を大切にしていきましょう。その積み重ねが、将来の笑顔と健康を支えてくれるはずです。